ホメテヤラネバ,いや,ホメネバ

ある人が学校で1位の成績をとったという.実力テストの国語だそうだ.「すごいね」と声をかけ,「君はよく考えるし,素直でだから,後でよく伸びるよ.それには繰り返すことが足りないね」などと言おうとしたが,「もっとすごいんです」と切り返された.もう少し褒めようとしたが,一度失った信頼は取り戻し難い.「もっとすごいんです」

外山滋比古『思考の整理学』に「ホメテヤラネバ」という節がある.その一節に,

いわゆる頭のいい人ほど,欠点を見つけるのがうまく,長所を発見するのがへたなようである.

とある.普段リコゲにしている自分に響く言葉だ.その続きにピグマリオン効果のことも書いてある.あらましは次の通り.

  1. 40人の生徒のいるクラスをA,Bの2グループに分ける.
  2. テストをする.
  3. Aグループには採点した答案を返す.
  4. Bグループは答案を見ず,教師がひとりひとり生徒を呼んで,テストの成績はよかったと告げる.
  5. 2 - 4繰り返し.
  6. 両グループの答案を採点する.
  7. 褒めるだけだったBグループの方がAグループより平均点が高い.

きっとこちらが余計な気を利かせた助言をするより,目の前の達成をきちんと認め落ち着いて褒めることの方が重要なのだろう.しかしどうしたことか,感情が高まると愛おしくなってしまうのだ,許してほしい.